登山レポート:大佛寺山(だいぶつじやま)807.4m~剣ヶ岳(けんがだけ) …

山行名大佛寺山(だいぶつじやま)807.4m~剣ヶ岳(けんがだけ)799.5m(点名:剱岳)/九頭竜川下流域
行動開始日2018/11/25
期間(日)1
山行形態藪歩き
地域日本
都道府県・国福井県
住所・山域九頭竜川下流山系(福井県永平寺町)
天候
行程06:00 小牧発
    名神一北陸道福井北ICー中部縦貫道永平寺参道
08:45/09:00発 永平寺川ダム湖奥登山口手前広場駐車
09:15 虎斑ノ滝分岐-09:20虎斑ノ滝09:35-09:40分岐
10:35 硯石水
10:40 大佛寺跡
10:50 大佛寺山
11:30 林道大仏線合流
12:05 林道から剣ヶ岳北東尾根取り付き
12:30 剣ヶ岳三角点
13:00 林道合流
13:55 登山道合流
14:25 大佛寺山
15:50 広場
所要時間
参加者少々/計1名
入浴ゆけむり温泉ゆー遊(長時間滞在型のレジャー施設。土・日・祝1490円。山帰りには不適)
参考資料大佛寺山 : 「登ってみねの福井の山」 VOL.7 福井山歩会 
ルート
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コメント・前於き
 この前、越戸谷山の報告に相互貸借で「福井の山150」を借りたことを申しました。手に取った時、意外でしっかりした装丁と、見開き半面が写真のため、写真集と思い為し、すぐに購入を決めました。口絵以外、白黒写真なのは残念です。この本は、長らく名古屋のジュンク堂ロフト店の棚に潜みおり、最近行ってないので心配しましたが、ありました。3000円プラス税で予算、最上限でした。やっぱり自分の蔵書ならしっかりした装丁でありたい。自分の愛読する愛書家の生態エッセイに、ほんの少しだけ触れることができた気がします。辰野隆・著 「書狼書豚」 『日本の名随筆』 36 作品社刊所収。図書館で借りて読まれることをお薦めします。(ネットの青空文庫で読むことができます。)
・さて、早速、この本の山に行って見ねばなりませんが、最近、大佛寺山に関して、吉峰寺から永平寺までの縦走をどう段取りしようか、考えていて、永平寺川ダムから大佛寺山では、距離が短すぎるので、林道を辿り、剣ヶ岳までを加え、取り敢えずこの本の二つの山をクリアすることにしました。
・ダム湖の大仏湖奥(登山口手前)広場へは、ダムを過ぎて、防石フェンスを越えて隣りあってかなりの規模の落石がある。やっと車1台通れるようにしてあるが、大きな石なので接触が怖い。ダム堰堤の駐車場なら安心です。
・登山口から、湿っているので(朝方、雨でも降ったのか)汚れている感じがする。恐らくダムの建設に伴い整備されたと思うので、入口遊歩道は広く、沢側に柵も設置してあるように真新しいものだったのが、沢沿いにより、常時の落石や濁流で荒れすさんだためと思う。広くてもごろごろした石で歩きにくい。
・虎斑ノ滝は、最下段にベンチあり、最下段と2段目の滝は、脇に鉄梯子が掛けてあり、最上部3段目は1m程度の滝なので、上まで行ける。但し、ベンチから梯子の下まで行くには踏段はほぼ消滅しているので、すべらないよう注意がいる。石は滑りやすい。
・虎斑ノ滝分岐から左俣の沢沿いに道がある。上の方で3mくらいの滝がある二俣の右俣からさらに急登になる。硯石水を源頭とする小沢を詰めている。着けられた石段や疑似丸太の階段は一部崩壊しかかっている。
・大佛寺山山頂は、浄法寺山から法恩寺山まで180度の展望。白山は雲に隠れて見えない、残念。越前大日山等北方の山が、黒に白の点描。法恩寺山のスキー場コースは白い。山頂にほんの少し雪の舞跡あり。
・山頂から林道大仏線合流まで、ブナ林等落葉樹。血脈ノ池付近では、杉。林道合流手前で、大展望が広がる。展望の山を思慮しながら林道歩き、やっと鋭角の山が、荒島岳、その右側、大らかに、銀杏峯・部子山だと思い当たった。789m峰を回り込んで剣ヶ岳反射板の標識があり、おやっと思ったが、剣ヶ岳から下山したら789m峰に反射板が見えた。
・剣ヶ岳の取り付きは、林道と北東尾根が合流する所にピンクテープがあり、踏み跡もある。下山は、10mくらい先に階段状の道が付けてある所に出た。踏み跡は不明瞭だが、ヤブはひどくない。僅かに下る鞍部付近でネマガリダケが出てくる。疎で細いとは言え、2本も重なるとお腹を圧迫する。山頂反射板付近は密生した笹薮、少し先に三角点の切り開き。ここから西にはっきりした踏み跡あり、雑木林でササなし。樹間越しに福井の町が見える。三角点、反射板付近は展望なし。
・下山後、789の反射板は南西尾根に乗る踏み跡もあるし、先の標識の道は、しっかりした道なり簡単に登れそうでした。但し、林道の法面、上の尾根は笹ヤブで、剣ヶ岳の反射板がまあ激ヤブに類しているので割愛しました。
・二つのことども
 1.剣ヶ岳の三角点名は、剱岳。点の記によると、俗称、剱ヶ岳とあり、ふりがなはないので、ケンダケとでも読むのかと思います。
 2.道、徒然の思い。永平寺川ダムコースは、滝分岐から左俣を詰めると同じ。登山道としては、非常に荒れやすい不適なコース。修行の道として、あるいは硯石水の上には大佛寺跡があるので、昔の道かと思うが、虎斑ノ滝を経由する新しい道なのではないかと言う疑いも捨てきれません。踏み石、疑似丸太の階段は、よろぼえた我が身にとっては、大変、助かりましたけれど。誰にも会いませんでしたが、邪魔な横木を切った真新しい切り口がありましたので、随時、手入れはされているようです。が、登山道の修復は困難と思います。それに対して、林道大仏線は、最近、清掃したようにきれいでした。落石もなく、法面も削ったところは植生ネットで保護して再生を図っているようですし、沢の源頭に当たる部分では、鉄網に石を入れたブロックを階段状に設置して一見、草むらの斜面のようにしてあります。落石の多い林道など随分見てきましたが、違いは何だろうかと考えます。技術をつぎ込んであるように思ったのは、単純に思い過ごしかも知れ知れませんが。林道の善悪はさておき、林道の善し悪しは何に依るのかとかと思いつつ。因みに吉峰寺方面に向かう2台の車に擦れ違いました。1台は中年の女性でしたから、紅葉見学でなく、両方とも地元の方の間道かも知れません。それで思い出しましたが、大変、重要なこと、林道からの祖跡コース稜線展望は、紅葉には遅すぎますが、なかなか残り火が味わい深いものでした。
・追記
 「新日本山岳誌」 日本山岳会編 ナカニシヤ出版 2005初版 に見た気がしたので、参照すると、登山道は美山町小和清水の野外活動施設リズムの森から一直線に山頂まで付けられており、展望の聞かない雑木林の急登の連続のため標高のわりにはつらい山である、山容は剣の先のように鋭く尖っているのが美山町方面から望まれ、冬季は周りの山々より一段と白く輝いている、という内容あり。本来は、美山町から登るのが本筋のようです。
写真永平寺川ダムコース登山口
虎斑ノ滝全景
2段目の滝
最上段の滝と上流
大佛寺山山頂
林道大仏線合流
林道からの展望
剣ヶ岳三角点
同反射板
山頂付近のブナ林
789m峰の反射板入口
大佛寺山山頂から越前大日山
永平寺川ダム

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